PTAの話     

                      1997.4

4月になると、幼稚園児・小学生・中学生などのお母さんは、最初のPTA懇談会に
神経を尖らせることでしょう。あのPTA役員選出の難問題です。△年生のPTA役員が
ラクだ、○○担当なら仕事が少ないなど、怪(?)情報が乱れ飛んで、積極的にやりたい
からではなく、ここでやっておくのがトクだからと、ひまそうな(?)学年・部署には
希望者殺到。荷の重い役は押しつけ合い、けっこうくたびれる年度始めの懇談会なのです。
子どもがお世話になっている学校(幼稚園)でお役に立つことを、「絶対イヤだ!」と
思っている人が、そうそう多いとは思えません。下に手のかかる小さな子がいても、
仕事を持っていても、自分にできることをできる範囲で手伝いたい、と思うのが
親ゴコロではないでしょうか。私は、役員のなり手に困るのは、仕事の内容・拘束時間などの
説明が足りないせいだと思うのです。また、PTAのお母さんたちの仕事の中に、
子どもの教育環境をよくするためのものだと確信できない不明瞭な部分があっては、
意欲も薄れるというものです。
PTA役員の仕事が、実際に、どういう時間帯に何日くらい拘束されるものなのか、
役員選出の時に説明されることはほとんどありません。普通の仕事の募集では、労働条件
(稼働日・ギャランティなど)が明示されるのに、ボランティアのPTA役員に、
事前の説明はありません。年間を通じて必ず出席しなければならない会議・行事が
どれだけあるのか、持ち帰らなければならない作業がどのくらいなのか、
毎年のことなのだからおおよそのラインを教えてもらえないものかしら、と思います。
そろそろ役員をしてもいいかな、と考える人が、個人的に口コミで情報収集をするのは
たいへんです。よくわからないけれど、なんとなく忙しそう・いろいろ断れなくなって
困りそう、と、オソロシイ印象ばかりが膨らんだりもします。
また、これからの時代、いつでもどれだけでも協力できる保護者など、そう多くはないと
思います。熱心なお母さんが毎年引き受けてくれるので助かるわ、と思うばかりでなく、
私にはそこまではできないから、と申し訳なく感じながら黙っている方もいるでしょう。
仕事があるので平日午前中は無理だけれど、毎週でなければ夕方以降や週末はOKという
人もいれば、下の子を抱えているので夜の外出はちょっとという方もいるはずです。
家でできる仕事なら手伝えるという人もあるでしょう。できないことまでやらなきゃと
思うからおっくうなので、提供できる時間や労力を使うだけなら、もっと楽しくなると
思います。誰からパイプ役になって、多くの人がそれぞれが使える時間を利用して、
少しずつでも参加する、というPTA活動ができないものでしょうか。はじめは
もちろん、かえって手間暇がかかると思いますが。
子どもたちのために本当に必要なこと・お母さんたちにとっても意義のあることを
見直して、役割分担を工夫するのが大切な気がします。
1か0か、ではなく、0.5くらいならできるのになあ、と思いながら、今年も
役員をしなかった、私のようなお母さんも多いと思うのですが。

             事後報告        2002.12.4

このあと、私はPTAの役員を2回受けました。
最も人気のない「広報」(これはたぶんどこの学校でも同じでしょう)でしたが、
私としてはたいへんよい経験になりました。すばらしい友人もできました。
円滑な分担が不可欠、という考えは変わりません。
市のボランティアステーションのように、PTA活動を告知し、募集する
ホームページなんかどうかな?協力できる人がアクセスして、
できる部分を手伝うのって、いいと思うんですけど。
私はまず、図書館の整備のためのお手伝いなら、喜んでしたいと
思っているのですが。


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