斉藤直子さんのこと

                      2000年12月

斉藤直子さんは、東京芸術大学の作曲科を卒業なさったチャーミングな女性でした。
まだアンサンブル・ディヴェルターズが、弦五部+フルート+ピアノという編成のための楽譜を
多くは持っていなかったころ、私たちはファミリーコンサートで子どもが楽しめる曲、でも
「ほら、知っているメロディでしょ」というだけの簡便なものではない、おとなも満足していただける
編曲の作品が必要だと考えました。斉藤さんは私たちの求めに応じて「となりのトトロ」など、
現在の私たちの重要なレパートリーとなるすばらしい編曲を手がけてくださいました。
演奏家泣かせのなかなか難しい譜面に手こずりもしましたが、彼女の人柄がにじみ出た、
まじめでこだわった仕上がりでした。
大学を出たばかりの若いお嬢さんだった斉藤さんも、その後結婚なさって、この春待望の男の子を
出産なさいました。「赤ちゃんのいる生活を楽しんでいます。男の子の子育て、
教えてください。」と、出産報告のはがきをくださった彼女が、11月突然のクモ膜下出血で
帰らぬ人となりました。享年弱冠30才でした。
最近では、ピアノの演奏活動を中心にしていて、音楽が感動を生む現場を大切になさっていた
斉藤さん。彼女の創ってくれた「となりのトトロ」「天空の城ラピュタ〜君をのせて」などは、
今でも私たちのコンサートで子どものたちの人気ナンバー1です。クラシックの名曲に加えて
彼女の美しいアレンジがあったからこそ、ディヴェルターズの活動も拡がってきたと言えます。
斉藤直子編曲の「となりのトトロ」は、全国どこの会場でも、ちびっ子たちの
歌声や喜びの拍手に包まれています。
斉藤さん、あなたのアレンジは、ディヴェルターズのかけがえのない財産です。
コンサートで多くの人に夢と感動を伝えるために、これからも私たちはあなたの曲を
演奏し続けるでしょう。
どうぞ、どこかで聞いていてください。斉藤直子さん、ありがとう。


ディヴェルターズのためのアレンジ〜斉藤直子による

「となりのトトロ」より エンディング・テーマ
     さんぽ
「天空の城ラピュタ」より 君をのせて      
  「魔女の宅急便」より 風の丘(海の見える街)
「インディ・ジョーンズ」より レイダース・マーチ    

                           

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