繰り返し(公文式)

 

            


最近、公文って侮れないと思っています。
もとはといえば、うちの子がお世話になったのですが、おけいこをする者として、
目からうろこ、と思うことがたくさんありました。
まず、何年生だからこのくらい、という無理がない。もちろん理想とする進み具合は
あるらしいのですが、あくまでその子のペースを守って進める。

そして、何よりも私が「これはいただき!」と思ったのは、「繰り返し」ということです。
公文って同じことを飽きるまで(?)やらせるじゃないですか。例えば算数だと、数字を
置き換えただけのプリントを何十枚も、それも一回ではなく何度も同じものを繰り返して。

初心者向きのピアノの教材は、ほとんどが一曲ずつ新しいことを学んで進んでいかなくては
ならないようにできています。上達させるためだから当然とは思うけれど、4、5歳児に
毎回毎回次はこれをマスターしようというふうに進めていくのはどうかな?と思うことも
あります。私はややのんびりやさんや小さい子に「グローバー」、少しきびきび進めそうかな
と思う子に「トンプソン」のそれぞれ導入編を使っています。もっとリトミック的な内容で、
はじめは音符を読まない教材もたくさん出ていますが、3・4才で字が読めずに来る子が
いないので、この2冊のどちらかでやってます。優秀な子だと、すらすら進んでいって
何の問題もありませんが、ごく普通の子でも「教材の進度が早過ぎる」と感じることが
多いです。私が特にのんびりしているのかな?あまりどんどん進めると、お母さんの
負担が大きくならないかな、とも考えます。子どもが自分の力だけで、
1回説明しただけの内容をクリアできるとは思えないので。
一応、まん中のドから上下に5度くらいまでは順次進んでいって、
そのくらいの音で弾ける曲をたくさん弾かせてあげたいと思って、いろんな教材から
曲を選んでははさみこんで弾いてもらっています。まあ、そういう目的で
併用曲集があるんでしょうけど。

そういえば、全音楽譜出版社から出ている「ピティナ・ピアノステップ曲集」という
シリーズは、第1巻がグレードの1から3、第2巻が2から4というように、程度を重ねながら
少しずつ進んでいっています。けっこういろんなジャンルの曲が入っていますし、
とにかく1冊の中に同程度の曲が多いので、よかったら見てみてください。そうですね、
譜面の雰囲気も読みやすいし、私は併用曲集としては使えるほうだと思います。
そのほかに、アメリカの新しい響きの教本や、子どもの曲、アニメの曲、
いろんなところから持ってきて、宿題に出しています。
少しでも弾けるようになったら、「あら、こんな曲も弾けるのね」と子どもも親も
楽しめるような曲にたくさん挑戦してほしいです。

公文式の「繰り返し」がより使えるのは、やはりソルフェージュです。音名を書く
プリントなど作るんですけど、同じ内容で音の並びかただけ変えたものを何種類も
作ったり、前にやったプリントをもう一度やらせたり。以前は毎回「今日は何に進もうかな?」
と頭をひねっていましたが、最近「そうか、繰り返してかまわないんだ」と気がつき、
堂々と同じことを何度もやらせています。子どもも「ああ、これわかる」というところから
自信を持って前向きにやるし、そこからさらに先のことに取り組む意欲もわくようです。
同じくらいの難度の問題をたくさん作るのが面倒なことはありますが、プリントにしても
聴音にしても、しつこいくらいもう一度を繰り返していると、結果的に、落ちこぼれて
後戻りする子がいないような気がします。

ピアノの先生って、生徒を上手にしてあげなくちゃならないとは思いますが、
それは必ずしも、どんどん進めることではないのではないかな、という話でした。

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