リズム感・拍節感 

私は、絶対音感については、まああったほうが便利かも・・・くらいに思っているのですが、
リズム感は絶対不可欠、と考えています。
そして、リズム感というのは、本当に小さいうちから鍛えることができます。
というより、早くから取り組んだほうが必ずよい結果になります。
でも、じゃあ何をしたら一番効果的なのでしょう?
例えば音符もよく読めないちびっ子に、四分音符や二分音符を見せて
「これは一つのばすよ。これは二つ分」と説明することが、リズムのおけいこでは
ないはずです。いろんなリズムをまねして叩いてみるのにも、限界があります。
私は、ごく小さいときから親しみつつ学んでもらいたいのは、リズムではなく「拍節感」と
いうものじゃないかと思っています。
「あいうえお」を覚えたての幼児は、本を読んでいてもことばの抑揚がなくて、
たどたどしい読み方か「棒読み」になりますね。音楽でも、いくら音符の長さがわかって
その長さ分数えられても、それを「リズム感」とは言わないのではないか、と思うのです。

私は、最も大切なのは、3拍子を3拍子に、4拍子を4拍子に感じる心ではないかと
思います。もちろん、もっと進んでいけば、2拍子、8分の6拍子なども体で自然に
捉えていけるような。
そう考えると、幼児期にできることで、繰り返し繰り返し練習したいのは、
「棒読み」じゃない「1・2・3」の数え方。これは、手をたたくというより
こちらがピアノで弾いたりCDをかけたりして、それに合わせて
体を動かすというもの。3拍子を叩くにせよ、「1はお膝を曲げて(この膝を曲げる、
というのは、1拍目の重さを実感してもらうのに、けっこう役立つと思ってます)
手を打ち、2、3の間に腕をゆっくり1回まわす」というような1拍目、
2拍目を違う感じ方で捉える数え方です。特に3拍子は、こどもの歌にもあまり出て
こないので、たくさん扱います。日本の子どもに親しみやすいのは
なんといっても「ぞうさん」、そして「やまのワルツ」などでしょうか。
私は「山のごちそう」の手遊びなども使っています。特に「ぞうさん」は
ゆっくりな拍節の動きを体の動きに変えるので、難しいけれど大切な運動を
含んでいるように思えます。

もちろん、8分音符・16分音符の分割、数え方ができたほうがいいけれど、
でも、それが正確だったとしても、聴いている人がどこが始まりでどこが終わりか
わからない音の羅列だったとしたら、それをリズムが正確とは言いません。
大切なのは、拍節感。4拍子なら「1拍目が一番強くて、3番目がその次。
2拍目と4拍目は弱くよ」と大きい子に口でも説明はしますけれど、
それを体で感じる力を養うのは小さいうちからです。
ピアノを弾くことと分けて練習しなくても、そのとき弾いている曲、歌った曲などから、
常に拍子を感じるような機会を作っていきたいと思っています。
あと、リズムを叩いてもらうときも、3拍子・4拍子の伴奏形を適当につけて、
それにのって叩かせるようにしています。

「拍節感」のある・なしは、大きくなって「音楽的に」弾けるかどうかの
第1歩を左右すると思っているので、まずはそこからはじまりはじまり、
という感じでしょうか。

おけいこいろいろへ

 

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